ブックタイトル東北大学グローバルビジョン
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東北大学グローバルビジョン
東北大学グローバルビジョンの公表にあたって現在、私たちの社会は、グローバル化、少子高齢化の進行、新興国の台頭などによる国際競争の激化などの社会経済状況の変化の中で、地球規模の様々な課題に直面しています。また、東日本大震災における未曾有の被害や原発事故などを目の当たりにし、従来とは異なる新たな社会の在り方を模索し、その実現の道筋を明らかにすることが急務となっています。国立大学法人東北大学は、これまで一世紀以上の歴史を有する総合大学として、「研究第一」の伝統、「門戸開放」の理念、「実学尊重」の精神を基に、数多くの優れた人材を輩出するとともに、卓越した研究成果を創出して、平和で公正な人類社会の発展に大きく貢献してきました。これらの伝統、理念等は、本学の価値を決定づけるDNAとでも言うべき原点であり、今日においても色褪せることはありません。「研究第一」の伝統は、真理を探究する研究現場を愚直なまでに重視する東北大学のアイデンティティそのものです。それは取りも直さず、構成員一人ひとりが世界最高水準の研究大学の一員であるという誇りと気概を持ち、日々の研究の実践を通じて未来を担う若者の育成にあたること、そして、そのような真摯な研究教育活動の積み重ねによって、“World-Class University”としての本学の確立を果たすことの宣言にほかなりません。「実学尊重」の目指すところは、まさに現代的な意味でのイノベーションの実践です。学問の府としての大学は、研究を通して見いだされた知識を社会へ波及させ、私たちを取り巻く困難な課題を克服し、さらには、未来を見据えた大胆な変革を先導するべきです。本学は、未曾有の大災害からの復興と新生の直中にあって、今まさに「実学尊重」の真価が問われる局面を迎えています。「門戸開放」という言葉を聞くとき、私たちは、大学が多様な価値観やバックグラウンドの人材を受け入れる場であることを思い起こします。そのような場で、学生・教職員など一人ひとりが、自身の個性と能力を思う存分に開花させ、絶えず成長していく環境を整えるべきです。総長のリーダーシップの役割は、そのような「人が集い、学び、創造する、世界に開かれた知の共同体」を形成するための環境づくりに尽きると言っても過言ではありません。1