ブックタイトル東北大学グローバルビジョン

ページ
41/68

このページは 東北大学グローバルビジョン の電子ブックに掲載されている41ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

東北大学グローバルビジョン

加齢医学研究所【部局のミッション(基本理念・使命)】○加齢医学研究所は、生命の誕生から発達、成熟、老化、死に至る時間軸に沿った加齢現象の基本的メカニズムと、それを制御する生体防御機構を解明し、「加齢医学」を新たな学問領域として確立します。そして、得られた研究成果を応用して加齢に伴う認知症などの脳・神経疾患や難治がんの先端的診断・治療法や革新的医療機器の開発を行い、これらの疾患を克服することを目指します。さらに加齢医学の中核的研究センターとして先導的な国際共同研究を展開し、超高齢社会における新たな加齢医学分野を切り開き、世界をリードする拠点を構築することを目指します。【機能強化に向けた取組方針(~2 0 1 7年度)】○我が国は、超高齢社会を経験しつつある世界で初めての国であり、先進国のみならず発展途上国も含め、人口動態が高齢化に向かう多くの国々が我が国の対応を注視しています。学術研究を担う研究大学の中で重要な位置を占める東北大学には高齢社会対応に関連する研究推進が強く求められており、その研究は、国際的に通用する普遍性を有するものでなければなりません。私たちは、以前から「スマート・エイジング」と称して個人が、さらには社会が、賢く老いに対応するための原理・原則を探究し、その社会還元・実装を試みてきました。この「スマート・エイジング」、ひいては「スマート・エイジング・ソサイエティ」の実現のために、引き続き貢献すべく、研究推進・高度先進医療・産学連携・社学連携等に、幅広く取り組みます。【重点戦略・展開施策】1.加齢医学研究の国際展開「スマート・エイジング」達成に貢献するとの理念の下、加齢医学研究の3つの柱である加齢制御、腫瘍制御、脳科学の各分野で、先端的・高度の研究を推進・展開します。特に国際化を促進するために、国際共同研究の強化、若手研究者の国際交流機会の増加など、国際化ロール・モデルを提示します。2.高レベルの研究水準国際的に評価の高い(高インパクトファクターの)学術雑誌に、多数の論文を発表します。学術関連の受賞、科研費をはじめとする外部研究資金の獲得について、高い水準を維持していきます。3.医学系研究科や大学病院における先進医療・臨床研究の推進と高度医療人育成への貢献難治性がん・肺の移植医療・認知症・核医学など、加齢医学研究所が得意とする分野で更に貢献します。具体的には、肺がんなど難治性がんの治療戦略開発のための臨床研究と、多施設共同研究の中核としての大規模臨床研究を推進します。全国の肺移植の情報収集の中核となり、世界に情報発信するデータセンターとして機能を発揮します。臨床研究推進センターPET臨床研究ユニットにおいて、認知症の早期画像診断や新しいプローブの開発などを目指します。医療人育成については、包括的がん医療推進室・地域がん医療推進センターを中心に、若手がん研究者の養成や地域がん医療水準の向上を目指します。卒後研修センター・先端医療技術トレーニングセンターと協力して、若手研修医の基礎的医療技術トレーニングと、専門医レベルにおける高度医療技術習得のプログラムの実践を推進します。4.医工連携等の融合研究の機能強化医療イノベーションの創出により、健康長寿社会の実現に寄与する観点から機能強化を図るために、本研究所の強みの一つである医工連携による革新的医療機器開発研究をさらに深化させます。そのために実験環境を整備するとともに組織改革を行います。5.産学連携の具現化研究成果であるシーズを基盤に、東北大学ビジネス・インキュベーション・プログラムを活用して、ベンチャー企業の創出・育成に向け注力するとともに、個別シーズの技術移転にも積極的に取り組みます。6.知縁コミュニティの創出・拡充及び震災復興への寄与年齢や性別を超えて全ての人が知的好奇心によってつながる知縁社会の創生、すなわち「スマート・エイジング・ソサイエティ」の実現に向けて尽力します。そのために、本研究所のスマート・エイジング・カレッジ事業をさらに発展させると共に、東京エリアでも同様の事業を行うことを目指します。具体的には、スマート・エイジング・カレッジ事業を更に発展させ、単位認定を可能とする全学レベルの市民カレッジの発足を目指します。スマート・エイジング出前カレッジを実施するとともに、その後継プログラムとして恒常的な出前授業を被災地のニーズに応じて立案・検討します。7.施設整備事業Good Laboratory Practice(GLP)基準、国際実験動物管理公認協会AAALAC認証を満たす非臨床試験環境を整備し、加齢医学研究の更なるレベル・アップを図ります。39