ブックタイトル東北大学グローバルビジョン

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概要

東北大学グローバルビジョン

サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター【部局のミッション(基本理念・使命)】○サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターは、21世紀の科学技術基盤知識である加速器・X線・放射線・RI利用に関する高度な専門教育・研究教育を行って世界最高水準の研究を創造するとともに、センターにおける異分野融合研究への取組を通じて、世界をリードする研究成果を上げるとともに広く活躍でき、将来の放射線科学研究を担うグローバルリーダーとなりうる人材を育成します。【機能強化に向けた取組方針(~2 0 1 7年度)】○私たちは、21世紀の科学技術の基盤知識としての幅広い加速器・X線・放射線・RI利用の普及という部局の基本理念を更に継承・発展させるため、教育の更なる展開を図るとともに、サイクロトロンの多目的利用など分野における先端的かつ多面的研究を追求することを目指します。○私たちは、「ワールドクラスへの飛躍」に不可欠なサイクロトロン科学の研究環境整備と共同利用研究支援体制の確立に取り組むとともに、放射線関連研究の拠点として、学内・学外の共同利用研究の支援を強力に推進します。【重点戦略・展開施策】1.東北大学病院との機能的連携強化臨床研究推進センターの中に大学病院PET臨床研究ユニットを作成してセンター長がユニット長を兼務し、大学病院内での出口に近い臨床試験(PETによる治験や高度医療)を推進します。2.サイクロトロンのビーム大強度化による中性子科学の展開サイクロトロンを高度化しビーム強度を100倍に増強することで、大強度・高品質中性子ビームを実現し、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)を軸とした新しい中性子科学を開拓します。本計画で実現する高品質中性子ビームにより、スピン偏極中性子による原子核・素粒子物理学や中性子イメージングによる物質科学・工学等の研究領域を拡充します。大強度中性子ビームにより、半導体の放射線損傷機構の解明に向けた産学連携事業を一層促進します。本センターの量子ビームの種類を拡充し、学内及び産学連携の中性子科学の新領域開拓を推進します。3.世界屈指のPETプローブ開発拠点への成長国内外の数多くの研究機関(目標:国内5、国外10機関以上)と連携し、その着実なステージアップを視野に入れた応用研究を展開します。PET関連のグローバル企業との緊密な共同開発により、世界で広く利用されるPET薬剤としての製品化を図ります。そのタウプローブの研究・開発を中軸に据えて、世界屈指のPETプローブ開発拠点への成長を目指します。その戦略としては、タウプローブに続く独自性の高い新規PET薬剤(標的:神経変性疾患、脳腫瘍、がん治療、生物薬品)を創出してそのパイプラインを拡充すると同時に、GMPに準拠した高品質PET薬剤の製造環境を整備します。4.「量子脳疾患・がん研究センター」整備による分子イメージング研究の更なる発展「量子脳疾患・がん研究センター」の改修計画を着実に進め、大学病院との更なる強固な連携を通じて、共同利用者が利用しやすい研究環境と運用体制を整えます。薬剤開発研究との効率的な連携を通じて次の重点的な分子イメージング研究を実施します。1既存のPET装置を活かした臨床研究(認知症早期診断研究、ヒトの神経精神機能の解明、健康科学研究、臨床薬理学研究など)、2工学研究科との連携を通じた新しいPET装置の開発研究(超高分解能PET装置の臨床応用など)、3がん診断・治療研究の基礎環境の構築に取り組みます。改善した研究環境を活かして、製薬関連企業等の学外利用者によるセンター利用等も促進して産学連携を進めます。同時に、PRルームの展示を活かした啓発活動を通じて一般市民の臨床研究に対する理解を促進し、社会連携を深めます。社会連携の強化に基づき、研究ボランティア・ネットワークを構築して被験者の確保を効率的に行います。5.環境イメージングセンターの構築と全学放射線管理業務の充実本センターにおいて、PET、SPECT、X線CT、MRI、光イメージングなどの複数のイメージング技術を統合し、環境中の様々な対象を多面的に解析するセンターを構築します。全学の統括的放射線安全管理を充実させるとともに、放射線を用いた研究及び教育、特にRIの取扱いに関する実習・研修の場としても環境イメージングセンターを新しく構築します。56