ブックタイトル東北大学環境報告書2014

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概要

東北大学環境報告書2014

各論2環境マインドを備えた人材の育成2-14国際的に活躍しうる生態系環境人材(PEM)育成温暖化等による地球環境変化によって、生態系の機能とサービス(資源の供給、防疫、環境の安定、浄化・治水、物質循環、土壌形成、基礎生産等)が変化し、それが人間社会に大きな脅威を与えることが懸念されています。生命科学研究科が中心となったグローバルCOE「環境激変への生態系適応に向けた教育研究」(2008-2012年度)では、それら生態系の機能とサービスを維持するため、従来の自然克服的な方法ではなく、生物や生態系が本来もつ頑健性や適応力を生かした方法で生態系管理・保全をめざす「生態系適応科学」という新分野を確立しました。こうした「適応力」を基本にした環境対策を社会で幅広く実践していくためには、生態学・環境学に関する高度な能力と、解決プロジェクトを企画し、実践していくマネジメント能力を兼ね備え、世界的に活躍できる人材が必要です。生態適応センターでは、当COEに引き続き、生態学トップクラスの研究者の特色ある業績を活用し、大学と社会との連携を図り、さらに基礎(生態学・生物学)・技術(工学・農学)・社会システム(環境経済学)という広い学問分野にまたがる融合的・学際的な教育・研究体制を通して、上記の人材を育成します。PEMを取得するためには、博士課程前期(修士課程)・後期にて、「基盤教育プログラム」、「先端研究者育成プログラム」、「生態環境人材育成プログラム」を履修します。他大学にて修士課程を修了した学生、または修士の学位を有する社会人の方は、博士課程後期で「先端研究者育成プログラム」、「生態環境人材育成プログラム」、さらに修士取得分野に応じて必要な科目を追加的に履修します。2011年度のベトナム(訪問地:ハノイ~ホーチミン)に続き、2012年度は、ロシアのシベリアタイガにて「国際フィールド実習」を実施しました。2013年度は、UNEP(United Nations Environmental Program)及び認定特定非営利活動法人アースウォッチ・ジャパンにて「国際インターンシップ」を実施しました。スイスとウガンダにて調査研究等に参加しました。表Ⅱ-11生態系環境人材育成プログラム各論科目名サステナビリティ概論内サステナビリティに向けた動きに関して、主要な地球環境問題が企業・行政運営に与える影響について体系だった理解を得ることを目的とする。容2環境マインドを備えた人材の育成環境マネジメント講座環境マネジメント科目生態環境ソリューション科目生態環境実践科目環境マネジメント概論ソーシャル・レスポンシビリティ学Ⅰソーシャル・レスポンシビリティ学Ⅰ環境マネジメント手法国際フィールド実習国際インターンシップ資源・環境制約に人間社会がどう向き合ってきたかを歴史的に振り返ると共に、環境マネジメント概論マネジメントシステムの実態と将来に向けた課題について理解する。持続可能な社会を構築するために先進国だけではなく、途上国の環境に与える影響も含め、各主体が果たすべき責任を、企業や行政を中心に考える。実際に活動に携わっている企業・官庁・NGO等の担当者を講師に招いて各主体の社会的責任について、実例を紹介する。生態系や生物多様性の管理やその問題解決に必要な、順応的管理の考え方、シナリオ作成とオプション選択及び合意形成等の手法を具体的に学ぶ。環境問題を抱える海外現地で集中的な講義とともに、学生グループにテーマを与えてその解決を探る実践的実習を行う。海外の研究機関や企業、国際機関、NGO等で大学院生のインターンシップを行う。社会社会が求めている生態環境人材企業生物・生態系に関する戦略的アセスメントの可能な人材、CSR(企業の社会的責任)を実現する人材に対するニーズ。国際環境機関国際機関で議論をリードできる国際性・実践力をもった人材のニーズ。高度な専門知識と実践力をもった人材が必要自治体・NGO高度に専門的な生態系の知識をもって環境政策を立案・実施できる人材のニーズ。大学院社会・企業世界視野実践力応用力博士社会ニーズに応える環境人材育成社会・企業世界視野実践力応用力博士問題の探求問題の探求+社会性図Ⅱ-37多様な環境人材ニーズに対する社会と大学との関係34