ブックタイトル東北大学環境報告書2014

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概要

東北大学環境報告書2014

第三者からのご意見東北大学環境報告書2014へのコメント環境省顧問谷津龍太郎(東北大学大学院工学研究科博士課程修了)環境負荷の推移をみると、2012年には、前年に比べエネルギー使用量が総量、床面積当たり、構成員一人当たりのいずれの指標においても増加している。CO2発生量は、電力源単位の変化を受けて顕著に増加している。このことは、前年の2011年は、東日本大震災に被災して、研究教育活動が大幅に低下したことによる影響と考えられる。しかし、2010年に比較しても、ほぼ横ばいの状況となっている。これは、日々の省エネ、節電努力の限界を示しており、中長期的視点に立ったエネルギーインフラの見直しが必要であろう。水と廃棄物の分野では順調に負荷の低減が進んでいる。現行の取り組みの効率化を図りつつ、このトレンドが続くことが期待される。環境負荷の推移については、現在は毎年の数値の紹介にとどまっているが、今後はトレンド変化の要因分析を記載することも有効と考えられる。研究と教育こそが大学の使命であり、東北大学は持続可能な経済社会の実現に向けて多くの成果をあげてきた。研究に関する学術的評価を理解する上で、環境分野の競争的資金の確保状況に関する情報を取り上げることも検討に値しよう。また国内外で、循環型社会、低炭素社会の実現に向けて、個別の要素技術やシステムの社会実装の試みが進められており、今後は、国、地方自治体、産業界との連携をより一層密にして、必要に応じて地域住民の参画も得た取り組みが求められる。大学キャンパスは、そのショーウインドーないしはデモンストレーションの空間と位置付けることもできる。エネルギー使用量の状況をみると、より一層の努力を期待したい。現在、国際学術会議(ICSU)を中心に、持続可能な社会に向けた学際的研究とさまざまなステークホルダーとの連携・協働のための新たな国際的な枠組みとしてFuture Earthが動き出そうとしている。東北大学は、サステイナビリティ研究の歴史を有しており、この新たな国際的動きに対しても積極的な参画が必要であろう。教育に関しては、「国際エネルギー・資源戦略を立案する環境リーダー育成拠点グローバル化」などの成果が着実に蓄積されていると評価できる。環境問題は人類共通の課題であり、サステイナビリティは、全世界を通じて、公共政策、企業活動のみならず、学術界においても重要なテーマとなっている。その実現のためには、エネルギー効率や資源効率を最大限に向上させることが不可欠であり、ソルーションは科学技術が握っているといっても過言ではない。研究成果を踏まえたグローバル人材の輩出が望まれる。環境コミュニケーションに関しては、国、地方自治体、NPOなどの活動が紹介されている。研究成果を公共政策や地域での取り組みに直接的に活かすことはきわめて重要と考える。東北大学発の政策提言が実際に公共政策を動かしたような事例が、コラム記事で紹介されると研究成果の評価にも寄与すると思われる。東日本大震災からの復旧復興は被災者でもある東北大学の重要な使命と考えている。環境との関連では、大量に発生した災害廃棄物の処理や永年にわたる津波に関する研究成果を踏まえた被害予測などの分野で大きな貢献をされている。復興に向けて、東北地方を前述した技術の社会実装のモデル地域にすべく、さまざまな政策的支援が行われている。最後に、拠点大学として、より一層強いリーダーシップを発揮されることをお願いしたい。第三者からのご意見63