ブックタイトル東北大学財務レポート2015

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東北大学財務レポート2015

TOHOKU UNIV.Financial Report2 015災害科学国際研究所新棟完成東日本大震災によって歴史的・複合的大震災を経験した東北大学では、その経験・教訓を踏まえ、災害研究のパラダイムシフトを目指し■災害科学国際研究所新棟外観■新棟落成式災害科学国際研究推進プロジェクトた新たな研究分野である「実践的防災学」の構築を目指し、平成24年4月に災害科学国際研究所を発足させました。そしてこのたび、最先端の科学技術研究をベースとした、グローバルに連携する研究・防災教育拠点としてさらなる発展を遂げるべく、各キャンパスに分散していた研究室を集約し、青葉山新キャンパスに災害科学国際研究所の新棟を建設しました。同研究所では、「災害リスク研究部門」、「人間・社会対応研究部門」など文理融合を目指して設けられた7部門37分野の研究分野で、世界各国から集結した100名以上の研究者が、高い志と強い危機意識のもと、日々の研究・教育活動に取り組んでいます。複合生態フィールド教育研究センター-被災の海洋研究施設の再建-東日本大震災で全壊した農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター複合水域生産システム部(略称:女川フィールドセンター)が宮城県女川町に再建されました。女川町は東日本大震災で、津波によって住宅の7割が流出、人口の約1割の住民が犠牲になるという甚大な被害を受け、同センターも津波で研究実験棟、職員宿舎などの施設が全壊し、機器や研究データなどすべてが失われました。再建された施設は、研究室、飼育実験室に加え学生の滞在設備、研究者の居住スペースなどを備えた鉄筋5階建てで新築され、巨大津波にも耐えられるよう楕円の形状となっています。これまで同様に沿岸生態系の保全と生産に関するフィールド研究が行われるとともに、東北大学が代表を務める漁業等の復興を目指す「東北マリンサイエンス拠点形成事業」の拠点として活用されます。■女川フィールドセンター外観東地北域マリン医療サイエンス再構築プロジェクト損益計算書の概要東北メディカル・メガバンク事業-日本人の全ゲノムリファレンスパネルへ-■全ゲノムリファレンスパネル(iJGVD)について説明■全ゲノム配列解析を行うシークエンサー地域医療再構築プロジェクト東北メディカル・メガバンク機構(以下ToMMo)では、東日本大震災の被災地を含む宮城・岩手両県の住民約15万人を対象に長期健康調査(コホート調査)を開始し、平成26年末時点で約7万人の協力を得ています。提供頂いた試料の一部から1000人分の全ゲノム解読を完了させ、平成26年8月から一部情報の公開を始めました。この解析は、単一の施設・方式により、高精度に一定以上の均質性の高い人の集団に対して行われた世界初のもので、日本人の標準的な全ゲノム情報(リファレンスパネル)として活用されていくことが期待されます。公開された情報を掲載しているToMMoのウェブサイトには、世界中からアクセスがあります。今後も、コホート調査及びそのデータの解析の成果を地域住民に早期還元し、個別化医療・個別化予防をいち早く実現するべく取り組んで参ります。メディカルサイエンス実用化推進委員会-日本-シリコンバレー医療機器イノベーションのためのエコシステム会議開催-メディカルサイエンス実用化推進委員会は、本学の医工融合等の実績に基づき、3つの部会と16部局の横断的連携による医療機器開発シーズの発掘、基礎研究から実用化までの支援を行っており、平成26年度においては、「文部科学省橋渡し研究加速ネットワークプログラム」に全国で最も多い14の開発シーズが採択されております。本委員会設置から3年目の今年度は、米国スタンフォード大学の協力のもと、「日本-シリコンバレー医療機器イノベーションのためのエコシステム会議」を開催しました。本会議では、医療機器創生先進地域であるシリコンバレーにおける革新的医療機器創実用化のための研究開発から事業化までの一連のプロセス「医療機器イノベーションとインキュベーションのエコシステム」を紹介し、我が国における医療機器創生エコシステムの構築について討議しました。本会議を契機として、本学が中心となり、我が国における国際的ヘルスケア研究開発拠点の形成を目指します。■日本-シリコンバレー医療機器イノベーションのためのエコシステム会議16