ブックタイトル東北大学財務レポート2015
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東北大学財務レポート2015
財務諸表の概要損益計算書の概要小児腫瘍センターの開設診東北大学病院は、東北ブロックの小児がん拠点病院として、病院がんセンター内に「小児腫瘍センター」を組織化し、以下の事業を展開しました(下図1)。1.小児がん診療体制の整備がんセンター内の連携のもと集学的治療の供給を行っています。長期フォローアップ外来を通じて、長期的支援や晩期合併症に対応しています。療2.入院設備の充実西5階病棟内に、易感染状態の患児のためのセミクリーン域として、新たに個室6床と専用プレイルーム1か所を増設しました。長期入院の付添い者用の、簡易ベッドを用意しました(下図2)。3.スタッフ強化及び多職種診療体制の構築医師と看護師の他に、臨床心理士、ソーシャルワーカー、院内学級教師及び病棟保育士を配置しており、多職種による小児がん総合カンファレンスを通じて、トータルケアとスタッフ育成に取り組んでいます。4.小児腫瘍センターホームページの開設病院ホームページ内に開設し、情報開示を行っています。図1図1図2図2東北大学病院がんセンターにおける <小児腫瘍センター>の組織化入院施設におけるセミクリーン域の新規設立と付き添い者ベッドの設置損益計算書の概要●診療部会カンファレンス検診セカンドオピニオン外来機能●教育部会がん拠点病院医療従事者研修がんプロ養成●がん登録部会院内がん登録統計・疫学●研究部会臨床研究「がんTR」●相談支援・情報部会がん診療相談治療成績公表HP・広報誌等各種情報提供先進包括的がん医療推進室化学療法センター緩和ケアチーム専門医による診療計画等の策定(専門的医療)領域別カンファレンス化学療法標準化研修小児腫瘍センター院内がん登録室医学物理室がん診療相談室【院内連携】放射線部病理部緩和医療部薬剤部看護部他精神科病棟の西病棟13階への新設移転平成25年度より西病棟内に整備を進めていた精神科病床が完成し、平成26年9月より運用を開始しました。地域における大学病院の機能分化として、児童精神医学や精神病早期介入等の研究的な特殊医療、身体合併症を有する患者の治療と身体疾患患者のメンタルヘルス、高度救命救急センターと連携した精神科急性期治療に特化していくことが求められています。これらのニーズに応えるため、今回の整備により個室を40床中20床確保し、アメニティの向上を図るとともに、臨床心理士、精神保健福祉士、作業療法士によるさらに充実した多職種チーム医療(認知行動療法、社会復帰支援活動、デイケア)を展開していきます。また、精神科病棟に併設されていたデイケアを、外来部門に独立させ、急性期の入院治療から社会復帰までの一貫した治療を提供しております。東北大学財務レポート201517周術期口腔支援センターの開設-医科歯科連携を促進し、患者の生活の質向上に貢献-東北大学病院は、がん治療や心臓血管病、臓器移植などの手術前後において、口腔内を適切に管理し、術後合併症の予防や治療成績を向上させることを目的として、周術期支援センターを開設しました(平成27年4月1日運用開始)。がん対策基本法の改定において、医科歯科連携による口腔ケアの推進が盛り込まれ、また平成24年度から「周術期口腔機能管理」が保険収載される等、がん等の治療に対する歯科の積極的な連携が求められております。当院は、これまでも医科歯科がひとつの病院の中で連携して、患者さまの口腔管理に取り組んでまいりましたが、本センターは、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士等のチーム医療により、がん治療はもとより、臓器移植や心臓血管病の手術前術後の患者の口腔内を清潔にし、必要な歯科治療を行うことで、手術後肺炎等の術後合併症の予防や、術後早期の経口摂取再開を可能とするなど、患者さまの早期回復を促進します。