ブックタイトル第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

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第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

第3回国連防災世界会議を終えて~東北大学の取り組み~第2章東北大学の参画/各催事の報告〈イベント〉東南アジアにおける近年の大規模水災害から得られた教訓-命をいかに守るか-【ID:171】大震災と減災対策Disaster Risk Reduction (CBDRR)の取り組みが必要不可欠であるという結論を得ることが出来ました。巨大地震が海の生態系に何をしたか?-現場の経験と科学調査の連携で進める災害復興への道-関わる方だけでなく、高校生や大学生等の一般の方をまじえて活発な議論がなされました。最後に文部科学省海洋地球課の清浦隆課長から総括として、これまでの調査結果を漁業復興に生かすだけでなく、世界的にも例がない取り組みとして世界へ発信していくことの必要性、および様々な分野の方と連携しながら進めていくことの必要性が述べられました。キーワード:台風,水害,気候変動,防災教育【ID:295】大震災と減災計画キーワード:漁業,海洋生態,環境,復興,ビジネス・産業????????????????????????■日時:3月14日(土)17:00‐19:55(開場17:00)????????????????????????■会場:東北大学川内北キャンパスC202(定員:100人)■日時:3月14日(土)14:00‐18:00(開場13:30)■会場:シルバーセンター第2研修室(定員:100人)■問合せ:E-mail agr-marin@grp.tohoku.ac.jp■主催:東北マリンサイエンス拠点形成事業(東北大学農学研究科)■問合せ:E-mail kure@irides.tohoku.ac.jp■主催:東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)イベント概要近年の台風・洪水災害の規模・頻度が増加しています。特に、「2011年タイ大洪水」「2013年ジャカルタ洪水」「2013年フィリピン台風ハイエン」の被害に代表されるように、東南アジアでの水災害が顕著です。本シンポジウムでは、上記の代表的な災害の被害拡大要因、問題・共通点等を明らかにし、今後の減災に向けた対策等を世界に提言しました。また、防災普及啓発活動により5千人の人命が救われたインドネシアのダム湖決壊事例を紹介しました。イベント概要Gerald Paragas氏(フィリピン・タクロバン市)の発表の様子TEAMS(東北マリンサイエンス拠点形成事業)では、東日本大震災により壊滅的状態となった東北地方太平洋沿岸の漁業復興を目指して、海洋環境、海洋生態系の被災状況とその変化過程を科学的に明らかにしてきました。そこから得られた成果を基に、漁業および漁業関連産業の復興の方向性、道筋を捉え、地方自治体、漁業関係団体、漁業者、一般市民に説明、提言しました。シンポジウム会場17:00‐17:10開会のあいさつ及びセッション全体の概要説明●真野明、呉修一(東北大学災害科学国際研究所教授、助教)17:10‐17:35台風ハイエンの被害拡大要因と得られた教訓●Dr. Quimpo Maritess (DPWH, Philippines)17:35‐18:00ビルドバックベターに向けて、タクロバン市の取り組み●Mr. Gerald Paragas (Tacloban City, Philippines)18:00‐18:25近年のジャカルタ洪水から得られた教訓●Dr. Mohammad Farid (ITB, Indonesia)18:25‐18:50インドネシア共和国ワイエラ川天然ダム崩壊から5千人を救った防災普及啓発活動(概要と教訓)●徳永良雄(独立行政法人土木研究所ICHARM上席研究員)18:50‐19:15人工衛星情報を活用した洪水予測技術の導入-フィリピン・カガヤン川の事例-●宮本守(独立行政法人土木研究所ICHARM研究員)19:15‐19:40水資源開発と治水のはざまで-タイ国チャオプラヤ川流域-●手計太一(富山県立大学准教授)19:40‐19:50全体のまとめ●呉修一(東北大学災害科学国際研究所助教)14:00‐開会のあいさつ14:15‐14:45東日本大震災と東北マリンサイエンス拠点形成事業●木島明博(TEAMS代表・東北大学教授)14:45‐15:10スマトラ沖地震がタイ国沿岸に与えた影響●スチャナアップルチャバニナ(チュラロンコン大学准教授)15:10‐15:20休憩15:20‐16:35東日本大震災による海洋環境・海洋生態系の変化●河村知彦(東京大学教授)日本の支援に対して謝辞を述べるインドネシア・リマ村の村長●藤倉克則(海洋研究開発機構上席研究員)●原素之(東北大学教授)16:35‐16:45休憩16:45‐17:45パネルディスカッション「科学の力で、ゆたかな海を」17:45‐18:00総括講演の様子●清浦隆(文部科学省海洋地球課長)開催レポート■参加者数:110名????????????????????????本パブリックフォーラムには、海洋や水産に携わる研究者の他、行政に携わる方、開催レポート中学校、高校、大学の学生および教職員、報道関係者、外国の方、一般の方等、会場の定員を上回る参加者が来場しました。■参加者数:53名????????????????????????冒頭では東北大学の原信義理事(震災復興推進担当)が東北大学の被災状況と会場の質疑応答の様子復興への取り組みについて述べられました。講演では、始めに東北マリンサイエ2015年3月14日に、第3回国連防災世界会議のサイドイベントとして『東南アジアにおける近年の大規模水災害から得られた教訓~命をいかに守るか~』と題したパブリックフォーラムを東北大学川内北キャンパスで開催しました。本パブリックフォーラムには、一般市民、建設コンサルタンツ、国土交通省、土木研究所ICHARM、JICA、大学関係等を中心に約53名の参加者を迎え、口頭発表、質疑応答等を通じ非常に活発な討議が行われました。ンス拠点形成事業代表研究者の木島明博教授(東北大学)から事業全体の概要が紹介され、スチャナアップルチャバニナ准教授(タイ国・チュラロンコン大学)から、2004年に発生したスマトラ沖地震がタイ国沿岸の珊瑚礁に与えた影響にパネルディスカッションの様子ついて、わかりやすい映像とともに説明がありました。第二部の「東日本大震災による海洋環境・海洋生態系の変化」では、東京大学の河村知彦教授から、地震・津波が三陸の磯や砂浜に棲む生き物に与えた様々な影響等について、海洋研究開発機構の藤倉克則上席研究員からは、三陸沖合の深海底におけるガレキや生物の分布状況や調査結果のデータベースの重要性等について、そして東北大学の原素之教授からは、地震・津波が漁業や養殖業に与えた影響と漁業の復興に向けた取り組み等についての紹介がありました。パネルディスカッションでは、本事業代表機関・副代表機関の代表者である木島明博教授、東京大学の木暮一啓教授および海洋研究開発機構の北里洋領域長がパネリストとなり、「科学の力で、ゆたかな海を」というテーマで、研究や行政に本フォーラムの議論を通じ、東南アジアの水災害の被害拡大要因として、『貧困』『防災教育不足』『不十分なインフラ整備』等が共通課題であることが明らかとなりました。今後の対応策としては、多くの予算を治水目的で使用する事が困難な東南アジアでは、『既存治水施設の有効利活用』や『衛星雨量情報を用いた洪水予警報システムの実装』等が重要であるとともに、命を守るためには、防災教育・啓発・避難訓練等を地域やコミュニティーで実施するCommunity Based24 25