ブックタイトル第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

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第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

第3回国連防災世界会議を終えて~東北大学の取り組み~第2章東北大学の参画/各催事の報告〈イベント〉国連には、今回の災害を含め、あらゆる災害の被災者を支援する用意があります。そして私はすでに、国連の専門家と援助要員数人の派遣を指示しました。これら要員は、バヌアツの人々に対する支援の結集に向け、必要なあらゆる措置を講じる予定です。教官の方々、皆様、私はこれから、仙台市内の被災地をいくつか訪れ、再建と復興への取り組みを視察します。また、現地の人々とお話しできることを楽しみにしています。私は、日本が世界と教訓を共有していることを高く評価します。そして皆様には、こうした価値あるグローバル市民とグローバルな連帯の精神を引き続き示すよう、お願いしたいと思います。東日本大震災の被災地域でのグローバル安全学リーダー人材の育成【ID:160】大震災と減災対策しかし私たちは、災害後にあわてて対応するよりも、災害発生前に損害を防止すキーワード:人材育成,防災教育,防災ることを望んでいます。私はけさ、仙台市長をはじめ、仙台会議に参加する国際社会のその他市長数名日本は国連の重要な一員です。そしてまた、国連は日本にとっても大事です。ありがとうございます。????????????????????????と、充実した朝食会を開きました。上下両院の国会議員の姿もありました。私たち■日時:3月15日(日)9:00‐11:55(開場9:00)は経験を交換、共有しました。■会場:東北大学川内北キャンパスC201(定員:100人)私は参加者に、陰で地道に働いている人は多いものの、私たちが何らかの準備を整えたり、災害リスク削減措置に投資を行ったりする場合には、誰もこうした人々に注意を払わないことを伝えました。しかし私は、彼らこそが本物の英雄だと思っています。出典:国連広報センターhttp://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/13023/■問合せ:E-mail gs-office@grp.tohoku.ac.jp■主催:東北大学リーディングプログラム推進機構イベント概要来賓挨拶の様子私たちはたくさんの英雄を目にしてきました。津波に襲われたり、大火事が生じたり、何かが起きた後は、まさに英雄らしく振る舞う英雄が常に何人かいます。しかし、私たちにこのような英雄は必要ありません。私たちがもっと欲しいのは、準備ができる英雄です。毎年、60億ドルを災害リスク削減に割り当てれば、2030年までに最大で3,600億ドルを節約することができます。きょう、私たちが防災に1ドルを投資すれば、7ドルの利益が生まれます。しかし、私たちは通常、何かが起きた後に7ドルを支払う傾向にあります。つまり、私たちは毎年、3,000億ドルの損失を被っていることになります。この3,000億ドルの一部だけでも投資していれば、その全額が賄われていた可能性もあるのです。本シンポジウムでは、高校生、大学生、大学院生、研究者、実務者が、グローバル安全学の視点から将来の防災分野の人材育成について議論を行いました。また、東日本大震災から導出された知見や教訓を踏まえ、被災地の長期的な復興事業をはじめとして、日本国外にも貢献できる人材教育について、大学・大学院教育と高校教育の個々の事例と連携事例を交え、今後の発展性を議論しました。9:00‐9:30開会のあいさつ●湯上浩雄(東北大学グローバル安全学トップリーダー育成プログラムプログラムコーディネーター教授)、寶馨(京都大学グローバル生存学大学院連携プログラムプログラムコーディネーター教授)ほか災害発生後の再建は、よりよい開発モデルへと移行できるチャンスであるともいえます。災害リスクを開発に統合することによって、私たちは人命と生活を守れるのです。このプロセスは複雑です。どの省庁も、どの県もこれを独力で進めることはできません。災害リスクは大統領や首相、閣僚、知事、市長から市民社会のリーダー、実業界のリーダーに至るまで、あらゆる人にとっての課題です。私は全員が力を合わせるべきだと考えています。私たちには、あらゆる人の連帯と支援が必要なのです。石井教授の講演9:30‐10:20活動成果報告(1)●東北大学グローバル安全学トップリーダー育成プログラム、東北大学飛翔型「科学者の卵養成講座」開会挨拶の様子10:20‐11:10活動成果報告(2)●京都大学グローバル生存学大学院連携プログラム、広島大学放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム、災害看護グローバルリーダー育成プログラム(プログラム責任大学:高知県立大学)11:10‐11:50質疑応答・議論・総括強靭な復興とは、将来の災害による最悪の損害から社会を守ることを指します。使われる金銭は費用ではなく、貴重な投資です。開催レポート全世界で人道ニーズが高まっています。気候変動はリスクを増幅しています。災害リスク削減は、気候変動対策の最前線です。私たちは人間、特に高齢者や子ども、女性、障害者その他、社会的弱者を最優先に考える包括的アプローチを必要としています。仙台での防災会議が成功を収めれば、この歴史的な年が最良のスタートを切ることになります。事実、2015年という年は極めて重要な年であり、将来に向けた出発の年と呼んでも差し支えありません。■参加者数:72名????????????????????????本イベントでは、高校生、大学生、大学院生、研究者、実務者が、グローバル安全学の視点から将来の防災分野の人材育成について議論を行いました。グローバル安全学の視点に加えて、文部科学省博士課程教育リーディングプログラムの中で東日本大震災の実態にもとづき人材育成に取り組む各プログラムの取り組みを共有し、国連防災世界会議の参加者に発信する機会となることを目指しました。参加したプログラムは、●京都大学グローバル生存学大学院連携プログラム●広島大学放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム●災害看護グローバルリーダー養成プログラム(プログラム責任大学:高知県立大学)●東北大学グローバル安全学トップリーダー育成プログラム●東北大学飛翔型「科学者の卵養成講座」の5プログラムです。本イベントのまとめとして、防災・減災に関連する教育プログラムやその関係者やネットワークを強化していくことが重要であるということが確認されました。また、防災・減災に関連する教育プログラムの事業としての持続性を確保するたに資金的な投資と事業自体の存続の必要性が強調されました。東北大学グローバル安全学トップリーダー育成プログラムの学生の発表の様子日野教授の講演なぜでしょうか。それは、私たちに2つの重要課題があるからです。その1つは、ポスト2015開発アジェンダを作り上げることです。私たちはミレニアム開発目標(MDGs)で顕著な成果を上げました。これは12月末で期限を迎えます。ですから、私たちは今、一連の持続可能な開発目標を伴う持続可能な開発アジェンダを策定しているところです。これは国際社会にとって極めて重要な優先課題です。第2に、私たちは今年12月までに、普遍的で極めて有意義な、しかも強力で野心的な気候変動協定に合意し、これを採択せねばなりません。成果の上がる、効率的で効果的な災害リスク軽減メカニズムは、これら2つの優先課題の克服に役立つことでしょう。私が必死で求めている持続可能性が、仙台から始まると申し上げているのも、このためです。ケンブリッジ大学の研究者によるコメントの様子パネルディスカッション30 31