ブックタイトル第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

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第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

第3回国連防災世界会議を終えて~東北大学の取り組み~第2章東北大学の参画/各催事の報告〈イベント〉災害マネジメントと企業~ビジネスからコミュニティレジリエンス構築へ~【ID:224】大震災と減災対策キーワード:市民,企業,BCP,防災????????????????????????■日時:3月16日(月)13:15‐16:00(開場13:00)■会場:東北大学川内北キャンパスC206(定員:100人)■問合せ:E-mail izumi@irides.tohoku.ac.jp■主催:東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)■共催:京都大学●「防災における企業参加を強化するために必要な要素:中央アメリカからの報告」(堀恒樹米州開発銀行IDB)●「アフリカからの報告:現状と展望」(Dewald van Niekerk南アフリカノースウエスト大学)●「アジアにおける企業の防災への参加」(Ranit Chatterjee京都大学)●「タイ洪水と企業への影響」(Aslam Perwaizアジア災害準備センターADPC)●「パートナーシップの観点から見た防災への企業参加の展望:インドネシアの事例から」(Victor Rembeth災害リソースパートナーシップDRP)広域巨大災害に対する保健医療の備え【ID:173】人と医療キーワード:医療,防災教育,国際協力????????????????????????■日時:3月16日(月)13:30‐19:45(開場13:15)■会場:東北大学川内北キャンパスB102(定員:200人)■問合せ:E-mail egawas@surg1.med.tohoku.ac.jp■主催:東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)■共催:独立行政法人国際協力機構(JICA)健康被害について実感してもらうとともに、保健医療支援に関する関係者が一同に会するヘルスクラスターミーティングも体験していただきました。17:30‐18:30避難所運営ゲーム(HUG)Rこのゲームは静岡県によって開発されました。参加者は子供、女性、お年寄り、障がい者や慢性疾患患者、外国人などを含む被災者の特殊なニーズを把握し、自らも避難者の一員として対応しなくてはなりません。参加者は、地域社会で災害時に弱いところを改善するアイディアを見つけることでしょう。18:30‐19:30仮想ヘルスクラスターミーティングこれは参加者が被災地のさまざまなニーズや要求に対して対応するための議論の場を提供します。体験を分かち合い、積極的に議論に参加してください。19:30‐19:45閉会と撤収イベント概要イベント概要災害のリスク減少は人びとの精神的・身体的な健康を主軸に据えなくてはなりま開催レポート■参加者数:89名????????????????????????防災の発展に企業の参加は不可欠です。このセッションでは、アジアや南米における企業の防災への参加事例、事業継続計画(BCP)の取り組みや企業参加への国際的な期待などを紹介し、パネルディスカッションを行いました。13:15‐13:45開会のあいさつ●ラジブ・ショウ(京都大学教授)●UNISDR民間セクターパートナーシップグループ13:45‐14:15災害マネジメントと企業●泉貴子(東北大学災害科学国際研究所特任准教授)14:15‐14:30防災における企業の役割:展望と課題●阿部嘉子(UNISDR民間セクターパートナーシップグループ)14:30‐14:45 APECの活動:事業継続計画の重要性●Dr. Wei-sen Li(APEC Emergency PreparednessWorking Group)14:45‐15:00タイ洪水が企業へもたらした影響●Dr. Aslam Perwaiz(Asian Disaster PreparednessCenter - ADPC)15:00‐15:15防災における企業参加を強化するために必要な要因●Dr.Tsuneki Hori(Inter-American Development Bank- IDB)15:15‐16:00パネルディスカッション開催レポート■参加者数:約40名????????????????????????近年、防災の新たな担い手として企業の参加が注目されています。これまで防災は、政府、国際機関、NGOなどが中心となって推進していましたが、今後、さらに防災をあらゆるレベルで強化するには、企業や学術など新たなステークホルダーの参加・貢献が重要となります。セッションでは、異なる地域や国々における企業の防災への貢献についての事例が発表されました。また、このセッションは、2015年3月にSpringer社より出版された著書「Disaster Management andPrivate Sectors: Challenges and Potentials」の出版記念を兼ねたイベントとなりました。6名の研究者・防災実務者が発表を行い、その後「企業との連携と可能性への展望」と題して、パネルディスカッションが行われました。このパネルディスカッションでは、企業の防災への参加を促進させるために必要な支援や要素について、活発に議論されました。様々なプラットフォームを利用し、情報共有などを行ないながら、企業とのパートナーシップを構築し、NGOや政府が企業に対して事業継続計画作成のためのトレーニングを行うなどの支援が必要との意見が多く聞かれました。また、今後も様々な事例を集め、紹介することの重要性も指摘されました。発表者とそのタイトルは以下の通りです:●「災害マネジメントと企業:課題と展望」からの所見(泉貴子東北大学災害科学国際研究所)パネルディスカッション書籍出版記念撮影ラジブ・ショウ教授(京都大学)せん。災害に対する保健医療の備えは、例えば日本DMATや災害拠点病院、情報管理やコーディネーターを国家的に備えることです。気候変動や、急激な都市化、貧困、資源不足や生物学的多様性などを考慮すると、大規模災害では国際的な医療支援と調整が大変重要です。放射線災害や生物学的災害なども含めたマルチハザードに対応できる備えが必要です。国際的な災害保健医療の考え方を樹立し、標準化することで、アジア地域におけるネットワーク形成の可能性を追求します。このワークショップでは、一般の医療従事者、保健医療の専門家さらには国際保健医療支援者に対する教育や訓練の標準化のあり方について議論しました。●司会:江川新一(東北大学災害科学国際研究所災害医療国際協力学分野教授)James J. James(アメリカ災害保健医療学会理事長)第1部ワークショップ13:15‐13:30会場の準備と開会の言葉13:30‐13:45日本とフィリピンにおける災害感染症共同研究●浩日勒、白鳥ベアタ、芦野有吾、服部俊夫(東北大学災害科学国際研究所災害感染症学分野助教)●Elizabeth Telan.(National Reference Laboratory-SACCL San Lazaro Hospital, Manila, Philippines)13:45‐14:00結核流行の季節性-時系列解析のサーベイランスデータへの適用-●鷲見綾子(札幌医科大学医学部衛生学講座准教授)14:00‐14:15 AIDS流行と災害:治癒にむかって収束させるには●Lishomwa C. Ndhlovu(ハワイ大学マノア校熱帯医学分野、ハワイAIDSセンター准教授)14:15‐14:30静岡県における災害関連感染症に対する備え:地震と津波にもっとも晒される病院群に対するアンケート調査●袴田康弘(静岡県立総合病院総合診療センター)14:30‐14:45東日本大震災における放射線災害と医療対応(仮題)●細井義夫(東北大学災害科学国際研究所災害放射線医学分野教授)14:45‐15:00災害時に必要な医療情報●中山雅晴(東北大学災害科学国際研究所災害医療情報学分野教授)15:00‐15:20台風ハイアン(ヨランダ)前後における病院の備え(仮題)●Aileen Espina(Eastern Visayas Regional MedicalCenter院長、タクロバン、フィリピン)15:20‐15:40わが国の国際保健医療支援(仮題)●鈴木則子(JICA事務局長)15:40‐15:55タイにおけるDMATの教育と訓練(仮題)●演者未定(タイ)15:55‐16:10インドネシアにおける災害医療(仮題)●演者未定(インドネシア)16:10‐16:40総合討論第2部避難所運営ゲームと仮想ヘルスクラスターミーティング2つの参加型ロールプレイングゲームを通して、災害時に起きるこころと身体の人々の『健康』をすべてのハザードに対する防災減災の中心に据えることが重要です。普段から精神的・身体的な健康の水準を向上させ、保健医療機関を災害に強くするとともにアクセス性を向上させることで、地域社会をより災害に強くすることができます。災害医療関係者と一般の医療従事者、さらには保健医療関係者と他分野の関係者が防災について相互理解を推進しなくてはなりません。第1部ではシンポジウム形式で、災害感染症、放射線医学、医療情報など災害において考慮すべきさまざまな問題をとりあげ、アフリカのエボラウイルス感染症などのバイオハザードを含むすべてのハザードに対して対応できる脆弱性の除去と対応能力の向上について討論されました。また、フィリピンの台風災害の経験を共有するとともに、JICAの協力を得て、タイ、インドネシアの災害医療体制、JICAの国際緊急医療援助体制と技術開発についての共有がなされました。第2部は静岡県により開発された避難所運営ゲーム(HUGR)を静岡県の許可を得て英訳したものを用いて実際に災害のときに避難所でどのような問題が起きうるかを体験するロールプレイゲームを行いました。国際的な価値観や文化の違いにより避難所運営ゲームはより活き活きとしたものになりました。例えばペットをどのように扱うかは、グループにより結論が分かれ、解決方法が一つではないことを教えてくれました。保健医療関係者はこれまで防災の枠組み策定の過程にあまり関与することがありませんでした。WHOや国連加盟国を含む多方面からの努力により、仙台防災枠組2015-2030では災害における人々のこころとからだの健康を守ることが大きく取り入れられました。兵庫行動枠組では構造的、非構造的そして機能的に『安全な病院』が大きく推進されましたが、仙台防災枠組では日常的な健康水準の向上、幅広くメンタルヘルスや慢性疾患にも配慮した国家的な災害医療体制の樹立が地域社会の備えとして基本になることが述べられています。健康面でのレジリエンスは戦略的に追及されるべきで、災害科学国際研究所に設立される災害統計グローバルセンターにも健康の指標を取り入れて検証されていくことが必要です。様々な国籍、性、年齢の参加者が災害時と健康について活発な討議を行いました46 47