ブックタイトル第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

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第3回 国連防災世界会議を終えて ~東北大学の取り組み~

第3回国連防災世界会議を終えて~東北大学の取り組み~第2章東北大学の参画/各催事の報告〈イベント〉DAY-42015.03.17 [ Tue ]科学と実践的防災学~防災における大学の役割とは~次のセッション:「科学技術がいかに実践的防災に貢献できるのか?」では、現在研究機関などが所有するデータなどをいかに共有し、防災の実現に有効的に活用すべきかなどが議論されました。アメリカでは、リスクアセスメントなどにも研究結果を反映させ、企業を介しながら防災対策の一環として研究結果が活用されています。そのような事例を今後も集めて、共有することの重要性が確認されました。最後のセッション:「社会科学の防災への貢献」では、インフラ整備などのハード面だけではなく、教育、コミュニティ防災、NGOや地方自治体との協力などのソフト面も今後さらに強化する必要があるとの見解で一致しました。さらに、大学自身も、災害時に学生、教員、職員の安全確保のために事前に準備をしておくなどのキャンパスセーフティーの重要性も強調されました。全セッションにおいて、連携やパートナーシップ強化の必要性が広く議論され、今回の参加者の間でも、今後、ワークショップや連携プロジェクトを通してパートナーシップを実現することが確認されました。震災と宗教者の役割【ID:329】人と医療能性として、今後も東北大学では諸大学、諸機関と連携しながら臨床宗教師の養成を継続していきます。【ID:186】大震災と減災対策キーワード:大学,防災,科学・テクノロジーキーワード:宗教,メンタルケア,東日本大震災JPN????????????????????????????????????????????????■日時:3月17日(火)13:30‐15:40(開場13:10)■日時:3月17日(火)13:15‐19:00(開場13:00)■会場:東北大学川内北キャンパスB200(定員:200人)■問合せ:E-mail izumi@irides.tohoku.ac.jp■主催:東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)、環太平洋大学協会(APRU)■会場:東北大学川内北キャンパスC201(定員:100人)■問合せ:E-mail iwayumi@m.tohoku.ac.jp■主催:東北大学文学研究科イベント概要イベント概要東日本大震災において宗教者が果たした役割をあらためて振り返るとともに、被災地で始まった「臨床宗教師」プロジェクトが、医療や福祉の現場へと広がりを見せている最新の動向を紹介し、課題と可能性を検討しました。このフォーラムでは、学術機関、NGO、企業、政府機関から発表者を招き、3つのセッションを行います。1科学と実践的防災のギャップを埋めるには?2科学技術の防災への貢献3社会科学の防災における役割パネリスト一同13:30‐13:40開会挨拶・趣旨説明13:15?13:30開会式●Dr. Christopher Tremewan, Secretary General,Association of Pacific Rim Universities●今村文彦(東北大学災害科学国際研究所所長)13:30?15:50基調講演●Dr. Gordon McBean, International Council forScience / ICSU; Dr. Rudiger Klien, Integrat-edResearch on Disaster RiskSession 1実践的防災学とは?14:05‐15:20 Dr. Manu Gupta, ADRRN(アジア防災・災害救援ネットワーク)●Supot Teachavorasinskun(チュラーロンコーン大学教授)●Mr. Masaaki Miyamoto(パシフィックコンサルタンツ)●Mr. Rowan Douglas(ウィリスリサーチネットワーク)●Dr. Yoshiko Abe(国際航業)Session 2科学はどのように防災に役立つのか?15:30‐17:10●John Rundle(カリフォルニア大学デービス校教授)●Dr. David Green(アメリカ航空宇宙局)●Dr. Gerald Bowden(アメリカ航空宇宙局)●Dr. Margaret Glasscoe(カリフォルニア工科大学)●遠田晋次(東北大学災害科学国際研究所教授)●Yih-ChiTan(国立台湾大学教授)●Hui Zhang(清華大学教授)Session 3防災における社会科学の役割17:20‐19:00●Hugo Romero(チリ大学教授)●Reid Basher(ヴィクトリア大学ウェリントン教授)●Rajib Shaw(京都大学)●Karl Kim(ハワイ大学マノア校)●泉貴子(東北大学災害科学国際研究所特任准教授)●Mr. Badaoui Rouhban(ユネスコ元防災部長)●高橋原(東北大学文学研究科准教授)13:40‐14:05講演1「カフェ・デ・モンクの活動について」●金田諦応(曹洞宗通大寺住職)14:05‐14:30講演2「臨床宗教師の意義について」●谷山洋三(東北大学文学研究科准教授)14:30‐14:45パネル報告1「カリタス石巻ベースの活動から」●細谷朋子(オタワ愛徳修道女会)14:45‐15:00パネル報告2「チームビハーラの活動から」今村災害科学国際研究所長の挨拶●遠山玄秀(日蓮宗)15:00‐15:15パネル報告3「沼口医院での臨床宗教師としての活動から」●田中至道(浄土真宗本願寺派)15:15‐15:40パネル報告へのコメント・質疑応答谷山洋三東北大准教授●篠原鋭一(曹洞宗長寿院住職)開催レポート■参加者数:130名????????????????????????東日本大震災の被災者支援の経験から、2012年に東北大学に実践宗教学寄附講座が設置され、「臨床宗教師」養成のプロジェクトが開始されました。3年間で95名の宗教者が、スピリチュアルケアと傾聴をベースとしたケアを学ぶ研修を修了しました。彼らは通常の宗教活動とは別に、現在、全国の医療機関、福祉施設等、公共空間で人々のケアに当たっており、多くはボランティアですが、臨床宗教師として雇用される方も出てきています。東日本大震災は、日本の宗教者にとって、心のケアという観点からの社会貢献、宗教の存在意義と公共性について見つめ直す機会となりました。被災者支援の経験から、公共空間においてケア対象者の救いとなるものは宗教的教義や教理といったものではなく、ひたすら相手に向き合い、語られる声に耳を傾けることであるということでした。しかし一方で、宗教者には、死者の弔いの場面における読経等の儀礼執行をはじめとして、医療者や心理カウンセラーと異なるスタンスで対象者と向き合うことができる存在であることが明らかになり、そのような宗教者の存在がケアの現場で実際に求められているというニーズも確かめられてきています。このような宗教者の役割というのは、災害などの緊急時に突然思い立っても果たされるものではありません。平時より、宗教者が公共空間でさまざまな信仰を持つ人々、または信仰を持たない人々に接する訓練を積み重ね、そのような存在として認知されておくことが必要です。また、宗教協力に基づいた多職種との連携体制を整えて、宗教施設を開放的に運営するといった努力も欠かせないものとなります。そのような社会資源である宗教者がさまざまな場面で社会貢献を行う一つの可セッション1金田諦応師開催レポート■参加者数:約100名????????????????????????政府、大学、学術機関、NGOやアメリカNASAなどの研究機関から21名の防災専門家や研究者を招き、3つのテーマに沿って、セッションを行いました。最初のセッションテーマ:「科学と実践のギャップを減らすにはどうすべきか?」では、特に企業との連携の重要性や必要性が強調されました。すでに、国際的にも企業がHFA(兵庫行動枠組)の実現に向けて、政府や学術との連携事例が多数存在し、今後も引き続き産官学連携強化に向けて、協力していくことが確認されました。セッション2会場の様子52 53