ブックタイトル東北大学概要2016
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東北大学概要2016
■総長挨拶はじめに東北大学は、1907年(明治40年)の建学以来、一世紀以上の歴史を有する総合大学として、「研究第一」、「門戸開放」、「実学尊重」の理念を掲げて優れた人材を輩出し、数多くの研究成果を世に送り出してきました。現在、私達は東日本大震災での被災経験をはじめ、産業収益力の低下や少子高齢化、グローバリゼーションに伴う国際競争の激化、地球規模の環境問題など、多くの課題に直面しています。このようなグローバルでかつ混沌とした状況の中、大学の知に、東北大学に何が求められているでしょうか。私は総長就任時に掲げた「ワールドクラスへの飛躍」と「復興・新生の先導」という2つの目標を東北大学の多彩な力を結集することにより確実に達成し、新しい東北大学の姿を切り拓いていきます。里見ビジョンの公表から約3年が経過した現在、多くの計画が実行に移されています。『ワールドクラスへの飛躍』『ワールドクラスへの飛躍』とは、学術基盤を豊かにし、教育研究レベルの一層の向上を図ることにより、グローバル社会を牽引する卓越した教育・研究を行う、世界から尊敬される大学になることを意味します。教育面では、「グローバルリーダー育成プログラム」を通して、多数の学生諸君を世界に送り出し、新たな時代を担うリーダーとして活躍出来るように意識改革を促しています。また、昨年4月には、海外の著名な大学と共同で、国際的な視野を持つ学生を教育する「国際共同大学院プログラム」を創設しました。一方、研究面では、国内外から優秀な若手研究者を招聘する「学際科学フロンティア研究所」や世界を牽引する第一級研究者が集う訪問滞在型研究センター「知のフォーラム」を開設し、本学の若手研究者にとって刺激に満ちた成長の機会を提供しています。『復興・新生の先導』本学は、東日本大震災の被災地の中心にある総合大学として、東北の復興はもとより社会の変革そのものを先導する大学でありたいと考えています。昨年3月に仙台で開催された国連防災世界会議は、震災直後に設置した全学組織「災害復興新生研究機構」のこれまでの取り組みを世界に向けて発信するとともに、大災害を経験した唯一とも言える総合大学の経験と知見を国際社会と共有し、国内外での防災・減災について貢献する重要な機会となりました。これからの東北大学東日本大震災から5年余が経過する中で、本学の建物や設備の復旧・整備が進み、教育・研究機能は震災前と同等のレベルまで回復しました。その傍ら、青葉山新キャンパスの整備も順調に進んでおります。昨年12月の地下鉄東西線の開業は、学生や教職員の利便性の向上だけではなく、一体感をもった大学運営に結びつくものと期待しております。今年度から国立大学法人の第3期中期目標期間が始まりました。これまでの伝統を踏襲しつつ、これからは大学におけるグローバル人材の育成やイノベーション機能の強化に向けて、大学改革を主体的に推し進めていかなければなりません。東北大学が果たすべき使命、取り組むべき活動を皆様にご理解いただきながら平和で公正な人類社会の発展に貢献していく所存です。平成28年7月東北大学総長里見進03 TOHOKU UNIVERSITY