ブックタイトル東北大学概要2016
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東北大学概要2016
■災害復興新生研究機構東北大学災害復興新生研究機構は、東日本大震災からの復興に寄与する研究・教育・社会貢献等に全学を挙げて取り組み、その成果を社会に発信・実践するため、震災直後の平成23年4月に設置された組織です。東北大学は、被災地域の中心にある総合大学として、復興に全力を傾けていく歴史的使命があります。行政・地域との連携を図りながら、東北復興・日本新生の先導を目指して、8つのプロジェクトと復興アクション100+を展開しています。災害復興新生研究機構8つのプロジェクトプロジェクト内容災害科学国際研究推進プロジェクト地域医療再構築プロジェクト環境エネルギープロジェクト情報通信再構築プロジェクト東北マリンサイエンスプロジェクト放射性物質汚染対策プロジェクト地域産業復興支援プロジェクト復興産学連携推進プロジェクト世界的災害科学研究の拠点である災害科学国際研究所(IRIDeS)は、東日本大震災の経験と教訓を踏まえ、災害に強い社会を構築するための調査研究と社会貢献活動を展開しています。従来の災害研究を発展させた、巨大地震・津波の発生メカニズムの解明のほか、災害後の生活再建や災害教訓の語り継ぎなど、文系・理系の垣根を越えた「実践的防災学」研究に取り組んでいます。総合地域医療研修センターは、東日本大震災で被災した医療従事者を受け入れ、先端医療に携わる機会を提供することにより、地域医療を担う人材の育成と生涯教育に貢献しています。また、東北メディカル・メガバンク機構では、被災地住民の長期健康調査を行うとともに、同意のもとで収集された医療情報をデータベース化し、ゲノム医療や創薬研究に向けた基盤形成を目指しています。東日本大震災の被災地の復興と我が国のエネルギー問題克服のため、東北大学が中心となり、参画する大学と被災自治体がコンソーシアムを組んで、「東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクト」に取り組んでいます。地域の風土・特性に合った次世代エネルギー、エネルギー管理システムの構築を目指しています。東日本大震災では、通信回線の途絶、情報収集不能、発信情報の不足など情報通信(ICT)の課題が明らかになりました。電気通信研究機構は、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)と連携し、災害に強い情報通信ネットワークの開発・実証拠点を形成します。地震・津波が東北沿岸域の海洋環境・海洋生態系に与えた影響と回復過程を科学的に明らかにし、東北の海の復興に貢献することを目指しています。東北大学、東京大学大気海洋研究所、独立行政法人海洋研究開発機構が中心となり、全国の研究者の参画と、漁業関係者等の協力を得て調査研究に取り組んでいます。生活環境早期復旧技術研究センターは、土壌の除染や汚染検査技術の開発など、放射性物質によって汚染された生活環境の復旧技術の開発を推進しています。また、被災動物の包括的線量評価事業では、原子力事故に関連して殺処分された家畜や野生動物における放射性物質の体内分布の調査とアーカイブの構築を行っています。復興の状況と課題を明らかにし、将来的な東北地方の社会・経済のあるべき姿を提言する「地域産業復興調査研究プロジェクト」、東北地方の挑戦者の優れたイノベーションの軌跡を明らかする「地域発イノベーション調査研究プロジェクト」、及び地域中小企業の若手経営者等を育成する「地域イノベーションプロデューサー塾」「地域イノベーションアドバイザー塾」を通して、東北地域の産業・社会の復興を支援しています。被災地の経済復興の基本となる産業基盤の革新・強化のためには、産・学・官の連携が欠かせません。宮城県の産業界や自治体との連携をより強くし、文部科学省、経済産業省等の復興施策を十分に活用しながら、大学がもつ技術シーズを被災地企業において活用・実用化することにより、復興に貢献します。復興アクション100 +復興アクション100 +は、東北大学教職員が自発的に取り組む100以上の復興支援プロジェクトです。災害復興新生研究機構では、それらのプロジェクトの情報集約・活動支援を行っています。災害復興新生研究機構は、パンフレットの発行やウェブサイト、シンポジウムの開催を通して、復興に向けた東北大学の取り組み状況とその成果を学内外に発信しています。パンフレット災害復興新生研究機構ウェブサイト平成28年3月災害復興新生研究機構シンポジウムの開催41 TOHOKU UNIVERSITY