ブックタイトルまなびの杜 2016年夏号 No.76
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まなびの杜 2016年夏号 No.76
図2/「れいめい」によるオーロラ観測の模式図。高度620kmから、高度百km付近で光っているオーロラ画像と同時にオーロラを光らせている電子を観測します。同時観測データにより、オーロラを起こす元となる電子めい」の人工衛星としては世界最高スピードの画像│電子十ミリ秒ごとに計測する装置も搭載されています。「れい加えてこの衛星には、宇宙から降り注ぐ電子やイオンを四能は一km、撮像間隔は一二〇ミリ秒(一秒間に八枚)です。オーロラを三色同時に撮像可能です。この画像の空間分解多色カメラ(MAC)は、三個のカメラを用いて、緑・赤・青の東北大学研究グループが中心となって開発したオーロラロラ観測に特化した高性能を有しています。×六二×六二cm、重さが七二kgの小型軽量衛星ですが、オー宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星です。サイズが七二を解明することを目的に、二〇〇五年に打ち上げられた宇小型科学衛星「れいめい」は、オーロラの複雑な形や動き運用に役立てられています。境変動の理解や人工衛星・宇宙ステーションなどの安全なネルギー輸送を解明することができます。これは、地球環図3/「れいめい」によって2007年10月18日11時35分(世界時)付近に観測された脈動オーロラ。オーロラ発光(上段)と電子(中段)に良い対応がみられます。下段は電子の一部を拡大し、4~5秒おきの主脈動の中に速い瞬き(矢印)が数回あることがわかります。坂野井健(さかのいたけし)1967年生まれ現職/東北大学大学院理学研究科惑星プラズマ・大気研究センター准教授専門/惑星超高層大気物理学関連ホームページ/http://www.pparc.gp.tohoku.ac.jpRG)」によって、さらに理解が進むことが期待されます。ち上げられる予定のJAXAの「ジオスペース探査衛星(Eや動きを理解する鍵と考えられており、二〇一六年度に打の相互作用は、これまで謎だったオーロラの様々な複雑な形解釈できると考えられます。ここで示された電磁波と電子主脈動の明滅も同じ仕組みで起きていることも統一的にまたこの研究から、脈動オーロラの数秒間のゆっくりとした「れいめい」衛星の観測データの分析とコンピュータシミュレのさえずりが引き起こしていることを解明したものです。東北大学、名古屋大学、JAXAなどの研究グループは、ずりとも呼ばれます。本研究では、オーロラの瞬きを宇宙り出しているかわかっていませんでした。換すると小鳥の声のように聞こえることから、宇宙のさえいることが分かりました。しかし、何がこの速く瞬く光を作本研究で取り組んだコーラスという電磁波は、音声に変明滅に加えて、一秒以下の速い周期で「瞬く」光が重なって主脈動と瞬きがともに生じることを証明しました。感度カメラなどを用いた観測で、脈動オーロラの主脈動のーラス電磁波が電子に影響を与えた結果、脈動オーロラので、この明滅を「主脈動」と呼びます。最近の地上からの高りました。さらに、コンピュータシミュレーションを用いて、コています。特徴はこの模様が数?十秒ごとに明滅することに降下する低エネルギー電子が存在することも明らかになラと異なり、十?百kmに広がるまだら模様(パッチ状)をし電子V以下には、オーロラ発光とほとんど関係なく連続的るものがあります。これは、よく見られるカーテン状オーロオーロラ発光がよく対応することが分かりました。一方、千不思議なオーロラ現象の一つに「脈動オーロラ」と呼ばれす。この結果、五千?一万電子Vのエネルギーを持つ電子と動オーロラの主脈動と速い瞬きの関係で、世界初の成果で脈動オーロラの解明い」衛星のオーロラカメラと電子計測器により捉えられた脈瞬きを作りだしていることを解明しました。図3が「れいめ初めて明らかになりました(図2)。ラを引き起こす電子を変調させることで、オーロラの速いと、その結果発生したオーロラ発光との因果関係が世界でーションの結果、コーラスと呼ばれる宇宙の電磁波がオーロ04|まなびの杜76号