ブックタイトル東北大学案内 2018年度

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概要

東北大学案内 2018年度

化学系入学定員70名地球科学系入学定員50名化学系で入学した学生は、化学科で専門教育を受けます。そして、3年次後期に「無機・分析化学講座」「有機化学講座」「物理化学講座」「境界領域化学講座」「先端理化学講座」のいずれかの研究室を選び、卒業研究に取り組みます。化学科は1911年の設置以来、常に新しい研究領域を開拓しながら、国際的に著名な学者を多数輩出しています。東北大学は日本で最初に女子学生を受け入れた大学ですが、その内の2名は化学科を卒業し、後に1名は理学博士になったという歴史もあります。化学科■化学系進路データ定員70名化学科は、創立当初、日本の有機化学の基礎を確立し、「有機化学の大本山」と呼ばれてきた伝統を持っています。現在では、5つの基幹講座に組織される17の研究室からなり、化学の主要分野を網羅する化学研究の世界的な一大拠点を形成しています。■学科・コース編成化学科化学系無機・分析化学講座、有機化学講座、物理化学講座、境界領域化学講座、先端理化学講座公務員4.5%一般企業等就職1.5%その他1.5%人間を含む生物は岩圏・水圏・気圏が交差する地圏で発生し、進化し、今や「人間圏」が大きな意味を持つものとなっています。各圏が複雑に相互作用しあう、多様かつダイナミックな地球の現在の姿と歴史を描き出し、さらに将来を展望します。■学科・コース編成地圏環境科学科地圏進化学コース地圏進化学講座、環境動態論講座地球地圏環境科学科環境地理学コース科学系環境地理学講座、環境動態論講座地球惑星物質科学科地球惑星物質科学講座、比較固体惑星学講座■地球科学系進路データ地球科学系では、2年次後期から「地圏環境科学科」と「地球惑星物質科学科」を選択します。その後、各研究室に所属して卒業研究に取り組みます。地圏環境科学科は、1911年の設置まで遡り、日本で2番目に長い歴史を持っています。地球惑星物質科学科は、同じく1911年の設置まで遡ります。46億年前にガス星雲である原始太陽系から生まれ、40億年前には表面が徐々に冷えてプレートテクトニクスが始まり、有機物から最初の生命への進化が生じたという地球。その進化の過程や構造・活動を研究します。地圏環境科学科定員30名地球惑星物質科学科定員20名地球・宇宙環境で形成された多様な物質の分布、構造、組織、物性、成因を総合的に研究することによって、地球・惑星の起源と形成過程、そこに生まれた生命との相互作用、現在の地球の活動など、地球と惑星の進化の本質に迫ります。生物系生物学科■学科・コース編成生物系進学97.8%入学定員40名生物学科では、1年次から専門の講義を受け始め、2年次後半から生物学の専門の講義と実習に専念します。3年次後期から分子生物学、細胞生物学、発生学、脳神経科学、生態学、進化学など、20近くの分野(研究室)の中から、研究室を選択し、卒業研究に取り組みます。生物学科は、設立当初から、様々な研究分野を統合した生命科学を目指し、バランスのとれた研究と教育を行っています。■生物系進路データ生物学科定員40名生物学科は、遺伝学・生化学・分子生物学・ゲノム科学・細胞生物学・発生学・生理学・脳科学・免疫学・生態学・進化学など、分子・細胞・個体レベルから進化・生態・環境まで生命科学の幅広い分野の教育・研究を行っています。専門教育では、研究室に所属し、これらの分野の最先端の研究を行います。大学院は生命科学研究科に直結しています。一般企等業等就職2.2%プレスリリース(図1)小惑星衝突が有機物を燃やし、すすを成層圏に放出、太陽光吸収により、気温低下、低緯度干ばつ、水温低下、海洋光合成帯の縮小を起し、恐竜やアンモナイトなどが絶滅した。(C)海保邦夫銀河系外ホットコアを初検出!ー生まれたばかりの星を包む暖かい分子の雲ー東北大学、東京大学、国立天文台、筑波大学からなる研究チーム(研究代表者:天文学専攻下西隆助教)は、アルマ望遠鏡を用いた観測により、世界で初めて、私たちの住む天の川銀河以外の銀河に、生まれたばかりの星を包むホットコアと呼ばれる分子の雲を発見しました。また、発見した銀河系外ホットコアのデータを詳細に解析した結果、天体に付随する分子ガスの化学組成が、天の川銀河内の同種の天体のものと比べて、大きく異なることを明らかにしました。この結果は、生まれたばかりの星を包む物質の化学的性質が、それらを取り巻く銀河の個性に強い影響を受けることを示しています。今回の銀河系外ホットコアの初検出は、星や惑星の材料となる物質の化学的性質の研究に新たな可能性を示す重要な第一歩として、大きな注目を集めています。受賞2016恐竜やアンモナイト等の絶滅は「小惑星衝突により発生したすすによる気候変動」が原因だった(地学分野)地学専攻の海保邦夫教授、気象庁気象研究所の大島長主任研究官らのグループは、約6600万年前に小惑星の地球への衝突により成層圏に放出されたすすが、地球規模の気候変動を引き起こし、恐竜やアンモナイト等の絶滅を起こしたことを、有機分子分析と気候モデル計算により解明しました(図1)。大量絶滅時の地球規模の気候変動を詳細に解明したのは世界で初めてのことです。小惑星の地球への衝突から恐竜やアンモナイトの絶滅にいたるプロセスが見えてきたと言えます。(図2)大マゼラン雲に発見されたホットコアの想像図。生まれたばかりの星を包む分子の雲が描かれている。FRIS/東北大学。この画像は次の著作物の要素を含みます(ESO/M. Kornmesser; NASA, ESA, and S. Beckwith(STScI) and the HUDF Team; NASA/ESA and theHubble Heritage Team (AURA/STScI)/HEI)。●平成28年度文部科学大臣表彰若手科学者賞(物理学専攻中山耕輔助教)●日本海洋学会岡田賞(地球物理学専攻杉本周作助教)●フランスのブレーズ・パスカル・チェア選出(ニュートリノ科学研究センター末包文彦准教授)●第1回分子科学国際学術賞(化学専攻森田明弘教授、藤井朱鳥准教授)●第15回日本数学会解析学賞(数学専攻小池茂昭教授)●第19回日本鉱物科学会研究奨励賞(地学専攻坂巻竜也助教)●日本地質学会小藤文次郎賞(地学専攻高柳栄子助教)トピックス1研究・教育の特徴?入試と学部・学科の概要3大学生活進学92.5%(2016年3月卒業生)〈主な進路〉化学科で学んだ学生は、例年、約90%が大学院への進学、約10%が就職を選択。卒業生・修了生は、一流企業や、大学・高校などの教育機関、国公立研究機関、官公庁等に就職し、研究、教育、産業の幅広い分野で活躍しています。一般企業等就職15.1%進路状況/理学部全体(2016年3月卒業生)主な進学先内訳理学研究科.............................. 90.4%生命科学研究科........................ 1.1%他大学の大学院等..................... 8.5%公務員3.3%一般企業等就職6.9%その他4.8%進学84.9%就職先業種別内訳公務員5.7%その他5.7%進学73.6%(2016年3月卒業生)製造業........................................ 8.7%電気・ガス・熱供給・水道業....... 4.3%情報通信業.............................. 26.1%運輸業・郵便業........................ 13.0%卸売業・小売業.......................... 8.7%金融業・保険業........................ 26.1%学術研究、専門・技術サービス業... 4.3%教育、学習支援業....................... 8.7%〈主な進路〉地球科学系で学んだ学生は、例年、75%前後が大学院への進学、25%前後が就職を選択。卒業生・修了生は、大学、官公庁、小中高校をはじめ、ガラス・セラミックス等の材料・素材関係、金属・石油等の資源関連や環境関連、電子・電気機器関連、IT・金融関連の企業、民間研究機関、宇宙や海洋関連の研究機関などへの就職を選んでいます。進路内定者からのメッセージ数学科ではまず、論理的で厳密な証明について学びます。しかしこのことは数学を窮屈なものにせず、むしろ自由に認識することができるようになります。大学でのこうした数学の学びは、人生においてとても貴重な経験になると思います。進学先東北大学大学院理学研究科数学専攻ザンペイソフエルボルさん(宮城県仙台第二高等学校卒業)化学は他分野との境界を多数持つことから、応用力を秘めた学問です。本学科はこうした分野を広く学べることに加え、研究領域も基礎から応用まで充実していることから、まだ自分のしたいことが分からない方にもお勧めです。進学先東北大学大学院理学研究科化学専攻國府田一麦さん(栃木県立宇都宮女子高等学校卒業)(2016年3月卒業生)〈主な進路〉生物学科で学んだ学生は、例年、約95%が大学院への進学、5%前後が就職を選択。大学院進学では、生命科学研究科が、学科と直結する大学院となっています。卒業生・修了生は、大学、国公立研究機関をはじめ、教員、公務員、民間企業などに就職し、幅広い分野で活躍しています。理学部の学生生活支援体制キャンパスライフ支援室では、専門の相談員による進路や人間関係などの「なんでも相談」と、大学院生のティーチングアシスタントによる「学習支援」などにより、大学生活をサポートしています。また、国際交流推進室では、交換留学などの海外留学相談に対応しています。附属施設・関連施設理学部では、理学部独自の附属施設をはじめ、たとえばニュートリノ科学研究センターのKamLANDなど大学共同の研究施設を利用して、実験、研究に取り組むことができます。また国立天文台など、国内外の提携施設を利用することもできます。地震・噴火予知研究観測センター東北地方や周辺海域に設置した観測点で得られる観測データを用いて、地殻のひずみや応力の分布、地下構造、地震発生機構などの研究を推進して、地震予知や火山噴火予知の実現を目指しています。大気海洋変動観測研究センター我が国における唯一の大気海洋現象に関する観測研究拠点として、人間活動や自然的要因による気候や海洋環境の変化の解明に取り組んでいます。理学部自然史標本館理学部が収集してきた約60万点の化石や岩石、鉱物標本、古地図などの貴重な資料を収蔵整理し、研究・教育に役立てるとともに、市民に公開しています。惑星プラズマ・大気研究センター我が国唯一のセンターとして、惑星を取り囲む大気とプラズマの観測をハワイ・ハレアカラ山や国内観測所にて行い、惑星圏の宇宙現象の理解と、惑星環境変動機構の解明を目指しています。巨大分子解析研究センター最先端の測定機器(元素分析、質量分析、核磁気共鳴、X線回折、原子吸光など)を設置し、巨大分子の解析・合成・機能発現に関する研究を進めています。浅虫海洋生物学研究センター当センターでは、毎年、国内外・学内外から多くの研究者や学生を受け入れ、陸奥湾に生息する多様な海産動物を用いた研究や、臨海実習開催などを通した海洋生物学教育に力を入れています。38Tohoku University39